神奈川県重症心身障害児(者)を守る会

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神奈川支部 : 伊藤 光子




活動報告
神奈川県重症心身障害児(者)を守る会活動報告です。


活動報告

第28回 関東・甲信越ブロック大会が横浜で開かる  当会事務局

全国重症心身障害児(者)を守る会関東・甲信越ブロックの第28回大会が、去る10月6日(土)から7日(日)、2日間に渡り開催されました。

会場となった横浜の神奈川県民ホールでは、神奈川県から提供された「ともに生きる」のロゴが入った青いTシャツを着たスタッフやボランティアが、朝から会場案内や受付に立ちました。

「ともに生きる」Tシャツを着たスタッフが忙しく

昼の12時、受付開始と同時に、遠くは新潟や長野から、1都9県の参加者が続々とお見えになり、午後1時の式典開始にはホールが満席となりました。今回の大会参加者は、ご来賓の方も含め470名、ボランティアやお手伝いの方も含めると500名近い方が参加する盛会でした。

6日午後1時に伊藤光子神奈川県支部長の開会の辞で始まった式典は、岩城節子ブロック長の主催者挨拶のあと、黒岩祐治神奈川県知事のご来賓ご挨拶をいただきました。

岩城ブロック長挨拶と登壇ご来賓の皆様

黒岩知事は、津久井やまゆり園の不幸な事件の後、県として「ともに生きる社会かながわ憲章」を制定、すべての人のいのちを大切にする運動を知事ご自身が先頭に立って展開していることを力強く話されました。

黒岩祐治神奈川県知事ご挨拶

引き続き、荒木田百合横浜副市長のご挨拶、江川文誠神奈川県重症児者協議会(重心協)会長のご挨拶と続きましたが、いずれも通り一遍のご挨拶ではなく、重い障害児者を思う気持ちにあふれたお話を伺いました。特に江川会長が、津久井やまゆり園の事件を受けて出された重心協の声明文を読まれた時には、会場全体がその一語一語に感銘を受け聞き入りました。

荒木田百合横浜市副市長ご挨拶

江川文誠県重症心身障害児者協議会会長ご挨拶

当日ご列席いただいたご来賓は、ご挨拶やご講演をいただいた方以外に、桐谷次郎神奈川県教育委員会教育長、金子直勝神奈川県社会福祉協議会副会長、村岡福蔵横浜市社会福祉協議会障害者支援センター事務室長、橋詰寿律国立病院機構神奈川病院院長、北村耕一神奈川県特別支援学校校長会会長、上田美明神奈川県肢体不自由教育校PTA連合会会長、内田照雄神奈川県心身障害児者父母の会連盟代表幹事、井合瑞江神奈川県立こども医療センター施設長、高橋協小さき花の園園長、細田のぞみ相模原療育園施設長、生方克之七沢療育園副園長、保坂和子ワゲン療育病院長竹施設長、根津敦夫横浜医療福祉センター港南センター長、飯野順子秋津療育園理事長、斎藤千尋国立病院機構甲府病院院長代理、成田裕子NPOフュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会理事長の方々がいらっしゃいます。
お忙しい中をご来臨いただきましたことにお礼を申し上げますとともに、式典では、時間の関係とは言え、お名前を紹介するだけの失礼がありましたことお詫びいたします。

午後1時30分に式典を終えた後引き続き、基調講演がありました。
「ヒサ坊からのメッセージ」~生きるとは、幸せとは~と題して、みさかえの園総合発達医療福祉センターむつみの家施設長福田雅文先生のご講演です。
北浦雅子会長のご子息故北浦尚さんが、守る会誕生の引き金を引いたこと、そして24歳で施設入所され、48歳から絵を描き始めた尚さんの生き方が私たちに教えることを分かりやすくお話され、重い障害を持っていてもその人らしく生きていくことができる事、それを周囲も社会も大切さに守っていかなければいけないと改めて考えさせられました。

基調講演 「ヒサ坊からのメッセージ」福田雅文先生

休憩を挟んで午後3時15分から、2つの会場に分かれて分科会がありました。
第1分科会(国立施設部会)(重症児施設部会)
「生活施設における『人生支援』の一部としての日中活動について」
 司会進行補助者  松橋清、中村農夫一両支部長
 コーディネーター 神奈川県重症心身障害児者協議会会長 江川文誠氏
 パネラー   横浜医療福祉センター港南 生活支援部長 生田目昭彦氏
          ワゲン療育病院長竹 生活支援員   秋元友紀氏
        国立病院機構全国児童指導員協議会副会長 山田宗伸氏

第1分科会 生活施設における「人生支援」の一部としての日中活動について

先ず、江川コーディネーターから、「療育」という言葉から「RYOUIKU」という新しい概念へ取り組んでいく必要性が話され、その実践例として秋元氏の「有名人へファンレターを出す」という楽しさあふれる活動報告、生田目氏から「ユニット方式という新しい施設設計の施設で、利用者が生活を楽しめるよういかに工夫していくか」の報告、山田氏から「支援者側の陥りがちな思い込み例を引き合いに出しながら、意思決定支援の考え方について」お話がありました。
最後にコーディネーターが総括した中で、次郎君のお母さんが言った言葉として紹介された「楽しかったのよね、結構。大変さも含めて」の一言が、とても印象に残りました。
人生を一緒に楽しめる「RYOUIKU」ができたら、と強く思いました。

第2分科会(在宅部会)(母親部会)
「在宅医療が必要な人の生活実践と支援」
司会進行補助者  安部井聖子、田中鈴子両支部長
コーディネーター 帝京科学大学医療福祉学科准教授    加藤洋子氏 
パネラー     北綱島特別支援学校保護者会前会長   加藤千春氏
      呼吸器ケアが必要な子どものママ調査代表   大泉えり氏
         前北綱島特別支援学校校長       村上英一氏         
NPO法人あいけあ 理事長                岡安 玲氏
NPO法人歩む会  理事長                北村叔子氏

第2分科会 在宅医療が必要な人の生活実践と支援

先ず、加藤コーディネーターから、在宅の重症心身障害児者への支援が届かない厳しい現実が、神奈川守る会の調査と、加藤先生が行った分析、さらにフォローのための聞き取り調査から浮き彫りなったことが問題提起として出され、それを受けて各パネラーからこれまでの先駆的ともいえる在宅医療に係る事例の実践報告がありました。
加藤千春氏は「多くの支援者のご協力のもと 、4歳まで生きられるかどうかと聞かされていた息子さんと一緒に、独自の在宅での救命 医療を築いてきて、15歳の現在、週2、3日は登校できるようになり、今では私の所へ生まれてきてありがとうと思えるようになった」とお話になり、大泉えり氏は「介護当事者自らが、訪問とア ンケートの2段階調査を行ったことにより、 それまで情報共有がなされていなかった、人工呼吸器を使う超重症児の在宅での入浴習慣 について、その多様性、困難さ等をより具体的に明らかにできた」と報告され、村上英一氏は、「校長をしていた特別支援学校は、横浜市内で最も医療ケア児の比率が高い学校で、通学の確立が重要課題の一つであって、その解決には看護師の存在が大きく関わっていて、必要なこととして、配置の拡充と、訪問看護師の支援範囲の拡大があること 、およびその他の課題」を訴えられ、岡安玲氏は、「医療ケアが必要な障害の重い子どもたちの高等部卒業後の進路先がないことを危惧した親の声をきっかけに活動を始め 、本年4月に、生活介護と放課後デイサービスの多機能事業所を開設されたこと、さらに 訪問学級であった子どもの卒業後の“生涯教育”を出前する活動も試行している」と熱く語られ、北村叔子氏は、「看護師で障害者の母親という立場で、制度がまだ無かった15年前に、 横浜市のモデル事業として、呼吸器ケアが必要な人を含めた医療依存度の高い人が暮らす グループホームを立ち上げたこと、そして覚悟、関係性、専門性、連携、評価をキーワー ドとして、今に至るまでに考えて来られたこと」をお話しされました。
最後に、加藤コーディネーターにより、保護 者の方には、それぞれのお子さんが将来どんな人生を送って欲しいか、ということを描いていただきたい、そうしますと、ライフステージ毎に沢山のことが思い浮かび、心配することも沢山出てくると思いますが、それを一 人で悩まないで、皆で一緒の方向を向いて解 決していきましょうと、第2分科会は締め括られました。参加者は120名でした。
事務局よりお詫び:配布資料の文字が細かく、また中には判読不能なものも多く含まれていました。内容をすべて盛り込もうとしたこと、スライド画面をそのままプリントアウトしたことが原因で、申し訳ありませんでした。

午後6時から場所を替えて、横浜中華街に位置するローズホテル2階 重慶飯店で懇親会がありました。ジャズバンド「藤田勝美とLeap Out」が歓迎の曲を流す中、278名の懇親会参加者が着席、楽しい交流の夕べが始まりました。

ジャズバンドが横浜の夜を演出

伊藤光子支部長の歓迎

雨宮孝久副会長挨拶


福田雅文先生による乾杯の音頭

ジャズシンガー井出理夏さん

中華のフルコース10品を堪能

司会者も会を盛り上げて

細田のぞみ相模原療育園施設長のお話

参加者がテーブルを回って交流

家族会と施設幹部の交流も(七沢療育園)

江川先生とソレイユ川崎の面々

大会2日目

県民ホールの開場が午前9時、会場への入場はホール側の準備のため午前9時10分からということで、参加者の方には若干あわただしい朝となりました。
2日目の冒頭、昨日もプライベートで参加してくださった首藤健治神奈川県副知事が登壇され、プログラムにはなかった飛び入りという形で、ご挨拶をいただきました。

首藤健治神奈川県副知事のご挨拶

ゼロサム社会とは違う福祉の基本的な姿勢が大切であることを強調されたお話は、副知事の障害者福祉に抱く熱い思いとともに、参加者に感動と勇気を与えてくださいました。

次に、昨日の分科会について、第一分科会は松橋清長野県支部長が、第二分科会は田中鈴子千葉県支部長がそれぞれ報告されました

第一分科会報告を行う松橋清支部長

第二分科会報告を行う田中鈴子支部長

午前10時から50分にわたって行われた、(社福)全国重症心身障害児(者)を守る会 宇佐美岩夫常務理事の「中央情勢報告」は、これまでも私たちの活動に大きな刺激を与えてくださいましたが、今年はさらに広がりと示唆に富んだ内容として伺いました。
特に、配布資料には敢えて書かなかったと断った上での、宇佐美常務ご自身のお考えも交えたお話は、大会に参加して初めてお聞きできたことだけに大変参考になりました。
例えば、障害者福祉に振りむける予算原資が限られてくる中で、これからは介護保険と同じような共同負担の発想と仕組みがあってもよいかもしれないというご指摘は、これまで考えもしなかったことだけに、刺激的でした。

中央情勢報告を行う宇佐美岩夫常務理事

午前10時50分から11時10分までは「親の会報告」です。
水津正紀全国重症心身障害児(者)を守る会副会長がお話してくださいました。
会員の高齢化に伴い、会員数の減少が憂慮されるが、ここで会員増勢の3か年計画のもと大いに活性化を図っていこうとの呼びかけは、日ごろ足元の家族会の減少に悩んでいる現場のリーダーの方々に共感を持って受け入れられました。

親の会報告を行う水津正紀副会長

休憩を挟んで午前11時20分からの最後のセッションは、特別講演「ともに生きる社会をめざして」~津久井やまゆり園の再生とともに生きる社会かながわ憲章~でした。
講演者は、神奈川県福祉子どもみらい局共生社会推進担当部長 柏﨑克夫氏です。
今大会のテーマを「重症心身障害児者とともに生きる社会を目指して」としたのは、まさに私たちが乗り越えていかなければいけない眼前の課題が、津久井やまゆり園の再生と、それを梃子にしての「重症心身障害児者が普通に生きることのできる社会の実現」だからです。スタッフのTシャツに、資料を入れる袋に、障害を持つ書道家金澤翔子氏が書いた「ともに生きる」のロゴをあしらったのも、そこに焦点を当てた議論を深めたいと考えたからです。

柏﨑克夫神奈川県共生社会推進担当部長の講演

柏﨑部長のお話は、わずか30分という短い時間でしたが、私たちの想像を超える努力を県がしてくれていることがよくわかりました。
特に、やまゆり園の入所者の意思尊重のプロセスは、世界のどこもがやってこなかった本格的、徹底的な取り組みであると深い感銘を受けました。
この取り組みが成果を上げ、神奈川県にとどまらず、日本国中に、さらには世界の未来に向かって広がることを願ってやみません。

最後は恒例の、次回開催県挨拶として、倉持寿栃木県支部長が「2019年9月28日(土)~29日(日)第29回関東・甲信越ブロック大会を宇都宮で開催します。皆さんそろってご参加ください」と呼びかけ、会場の栃木県支部会員も立ち上がって唱和し、会場から暖かい拍手を受けました。

次回開催県 倉持寿栃木県支部長の呼びかけ

そして、長くて短かった2日間の大会は、伊藤光子神奈川県支部長の御礼の言葉をもって12時丁度に散会となりました。

 

補足
1.会場では、休憩時間に神奈川在住の重症心身障害児者の方々のスナップ写真がステージに音楽と一緒に流され、守る会の大会の雰囲気を高めました。これは神奈川支部アドバイザー渡部和哉氏の制作によるもので、渡部氏と写真を提供していただいた方にお礼申し上げます。

 

2.スタッフやボランティアの人が来たTシャツ

神奈川県から75枚の提供がありました。大会を盛り上げるのに一役買いました。県のご厚意にお礼申し上げます。

 

3.資料を入れた不織布バック

書家金澤翔子氏のロゴを神奈川県の許可を得て使用。

 

4.主な配布物(2.の不織布バックに入れ、受付で配布)

 

5.お土産の参考資料として「私の記録」あんしんノートを参加者に配布

 

謝辞: 今回の大会が、盛会となりましたのは、何よりも470名という大勢の参加を得たことによります。
新潟をはじめ遠路ご参加いただいた皆様、ホテル代を払ってまで2日間に渡ってご参加くださった方々、交通の便は悪いがともかく大会をのぞいてみようとお越しくださった皆様に心から感謝申し上げます。
さらに、守る会の会員でないにも拘わらずご参加くださった方が大勢いらっしゃったことは、大会を盛り上げていただいたばかりでなく、違った視点からのご意見で私たちの議論を深めてくださいました。ありがとうございました。
また、大会を通じて私たちを勇気づけてくださったのは、黒岩祐治神奈川県知事をはじめ、ご来賓の皆様のご来臨です。3連休の始めでもあり、特に黒岩知事と、荒木田百合横浜市副市長には、他のご公務から直接駆けつけてくださるという無理をお願いしました。
首藤健治神奈川県副知事には2日に渡ってご参加くださり、飛び入りで暖かい励ましのお言葉をいただきました。
橋詰寿律神奈川病院院長をはじめ、病院や施設のトップの方々が参席くださいましたことも、日ごろから身近でお世話になっているだけに、改めてありがたく感じたことでした。
桐谷次郎神奈川県教育長はじめ、県及び横浜市社会福祉協議会、特別支援学校校長会会長の皆様もお忙しい中を縫ってのご臨席でした。
父母連の内田輝雄代表や、肢体不自由教育校PTA連合会上田美明会長も駆けつけてくださいました。
ご来賓の皆様本当にありがとうございました。
今大会の準備から実行にいたるまで、神奈川県重症心身障害児者協議会(重心協)に助けていただきました。
特に江川文誠会長には、スタートの時点からアドバイスをいただき、最後はご自身がコーディネーターとして第一分科会をリードしてくださいました。ご親切にお礼の申し上げようもありません。
また重心協の幹事の皆様は、当日の場内整理のお手伝いまで快く引き受けてくださいました。私たちは、重心協の皆様に日頃お世話になることはあっても、お返しをすることができません。私たちの感謝の気持ちを受けてくださることを願うばかりです。
ボランティアの皆様にも助けられました。
特に、高畑様とグループの皆様、長田様と五木田様、フュージョンコムの成田理事長と松田様、帝京科学大学の皆様のお力添えが無かったら、今大会の運営は不可能だったことでしょう。本当にありがとうございました。
ご講演、ご出演いただいた方は、本当の意味で今大会の主役を引き受けてくださいました。
遠路駆けつけてくださいました福田雅文先生をはじめ、お一人お一人に、おかげさまで第28回大会は実りのあるものとなりましたと、お手を取ってお礼を申し上げたい気持ちです。
恐らく参加者の方たちも同じ気持ちで、皆様のお話を拝聴したことでしょう。
最後になりましたが、私たち神奈川支部は、主催県という立場で裏方の役割を最大限務めさせていただきました。主催者である関東・甲信越ブロック岩城節子ブロック長のご指導と雨宮孝久大会事務局長の詳細にわたるご助言に感謝申し上げます。
当日もお手伝いいただいた東京支部の皆様と、側面からサポートいただいた支部長の皆様にも心から御礼申し上げます。
今大会を通じて、守る会を支えてくれる方がいかに多いか、また力になってくださるかを、身に染みて感じました。
神奈川支部としてさらに結束を高め、皆様のご期待に応える努力を続けてまいりますので、今後ともよろしくご指導とお力添えの程お願い申し上げます。

平成30年10月
全国重症心身障害児(者)を守る会 神奈川県支部長 伊藤光子

追記:
1. 大会開催について行政、団体からご後援いただきました。
神奈川県、神奈川県教育委員会、横浜市、
神奈川県社会福祉協議会、横浜市社会福祉協議会
2. 神奈川県重症心身障害児者協議会のご協力をいただきました。
3.今大会開催にあたり助成金、ご寄付を賜りました。
神奈川県社会福祉協議会
神奈川新聞厚生文化事業団
日揮社会福祉財団
加藤洋子様、向井眞一様、保坂和子様、小林静子様、平岡法子様

帝京科学大学医療福祉学科准教授加藤洋子様から、勇美記念財団賞の賞金全額をご寄付いただきました。

上記の方々、組織、団体のご支援は、大会開催の原動力になり、私たちが前に進む力を与えてくださいました。
ここに深甚なる感謝の意を表します。ありがとうございました。

 

第51回総会を終えて 当会事務局

去る5月13日(土曜日)横浜医療福祉センター港南にて、第51回総会が行われました。今年も来賓の方をはじめ、お足元のお悪い中、多くの方にご出席頂きまして誠にありがとうございました。今年の総会は昨年開所したばかりの港南の施設で施設見学があり、興味深くご覧になられたかと思います。また弊会会長の伊藤の講演についても、色々と考えさせられることがあったかと思います。今後も重症心身障害児(者)を守るためにはどうすればよいか、またより良い福祉社会を実現するためにはどうすればよいか、皆さんと一緒に考え、行動していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

伊藤光子「重症心身障害児者を守るということは」

 

50周年記念式典が無事終わりました。 当会アドバイザー 渡部和哉(社会福祉士)

20161021_141840先日、県守る会創立50周年記念式典が開催されました。当会役員一同、無事終了してほっとしております。日頃会員の方をはじめ、賛助会員、来賓の皆様の温かいご支援、ご協力があって、この会の活動は支えられているのだなという事を改めて実感しました。本当にありがとうございます。

私はオープニングの時に流した「活動ビデオ」を今回制作したのですが、制作にもの凄く時間がかかり、苦労しました。しかし思いのほか反響があり、お褒めの言葉をたくさん頂き、嬉しく思いました。活動ビデオはそのままお蔵入りするのは勿体ないとの理由から、ホームページの「活動紹介」の所にUPしています。まだご覧になっていない方はぜひご覧になって下さいね。

20161021_144935江川文誠先生「幸せへの近道」

江川先生の記念講演はとても心温まる講演で、私はこの世界に飛び込んで本当に良かったなって思いました。江川先生並びに今回発表して下さった各施設の職員の皆様には心から感謝いたします。ありがとうございました。

あんしんノート(ハンディ版)が完成しました。 当会アドバイザー 渡部和哉(社会福祉士)

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大変長らくお待たせしました。当会のあんしんノート(ハンディ版)が遂に完成しました。8月1日にホームページ上にUPし、すでにダウンロードして使って頂いている方もいるようです。このハンディ版は、持ち運びが便利なように、B5サイズで作成し、ページ数も40頁におさえ軽量化をはかりました。また施設入所者、在宅者いずれにも使用でき、Excelファイルで作成した為、手軽にパソコンでデータの書き換えが可能です。今お持ちのあんしんノートにプラスして、是非とも当会のあんしんノート(ハンディ版)もご使用下さい。よろしくお願いします。

 ↑ Flipping Book Demo (Flash Playerがインストールされているパソコンで、閲覧することが出来ます)

 

第20回学習会「重症児者の親として今、何をしなければならないのか」  当会役員 佐藤泰彦 

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第20回学習会を、平成27年5月9日、第49回総会に引続き開催いたしました。

今回は、社会福祉法人みなと舎理事長飯野雄彦先生に、「重症児者の親として、今、何をしなければならないのか」と題するご講演をいただきました。

飯野先生は、昭和45年に「小さき花の園」に携わられて以来、重症心身障害児者の入所施設で10年、通所施設で18年、知的障害者関係の施設で10年、病院と法人創設で6年、合計44年にわたり障害児者に関わってこられ、現在も、生活介護、療養介護、短期入所、共同生活介護、居宅介護、移動支援、相談支援などの事業の最高統括責任者をされていらっしゃる方で、まさに今回のこのようなテーマでお話を伺うには最適任の方です。

先生からのお話の一つとして、「本人中心支援」という言葉を使われて、支援はいつも本人中心でなくてはならない、というお話がありました。

子を思う親の心とよく言いますが、それは子供が親の心を動かしているのです、そのようなことと同じで、社会福祉法人も施設も本人が創り建てたのです。そのような場で支援する立場の人は、施設を良くするにはと考えるのではなく、利用者であるメンバーさんの人生を豊かにするためにこの仕事があると考えることが必要とのことでした。

そして、親の会もその支援する立場の人と同じ立ち位置にあり、本人の人生を豊かにするという目的は同じと言えますが、親と支援者には本来的な違いもあるのです。支援者と本人との関係は社会的関係の3人称であるのに対し、親との関係は親子関係という2人称であり、何処に生活していても、離れて生活していても、「傍に居るよ」と心で寄り添うことは親にしかできないことでして、親はかけがえのない存在である筈とのお話に繋がり、大切な示唆をいただきました。

ただ、一方では親は、本人の自己決定の最も近い代弁者であるとの立場でもあること、その意味では支援者と対等の立場であることも忘れてはならないとのお考えも語っていただきました。

「本人中心支援」のためには、3つの制約、即ち、①制度的制約、②環境的制約、③金銭的制約、をこえていかなくてはならないというお話もありました。その一つの、制度的制約をこえることについては、SCP(System Center Plan)から、PCP(Person Center Plan)へ換えることが大切で、支援計画が本人中心に作成され、その支援に必要なサービスが無かったら、制度を作っていくという考え方に変えることが必要だと考えていらっしゃるとのことでした。

守る会については、これを運動体としてとらえると、障害者施策に関わっては、事業体としての社会福祉法人、行政体としての国・都道府県・市町村があり、それぞれ違いがあるので、その3者がうまく連携を取っていくのが大切と考えているが、本人に一番近いのは運動体であることを忘れてはならない、というお話もありました。

最後に、活動する時に大事なこととして、4つのL、即ち、①Love(大切にすること)、②Light(希望を持つこと)、③Life(人生・命に光を当てること)、④Laugh(喜びにすること)、があるとして、ご講演は締めくくられました。

今回の先生のお話は、多岐にわたるもので、そのすべてが重症児者の親がしなくてはならないことに結び付くものでして、大変貴重な学習会となりました。ここでご紹介したものはその一部です。飯野先生誠にありがとうございました。

 

障害福祉の窓口を訪問して  相談サポート・プロジェクト・リーダー 中村紀夫

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昨年8月に神奈川県庁の障害福祉課への訪問をかわ切りに、これまで(6月末現在)14の市町村の障害福祉窓口を訪ねました。それぞれ1時間半ほどの時間をかけて、障害福祉担当の課長さんおよび担当のスタッフの方々に、その地域の特に重症児者の福祉施策についてお尋ねし、守る会から「重症児者をお忘れなく」というお願いをしてきました。

 

こちらのメンバーは伊藤会長、伊左次事務局長、肥土副会長それに中村が常連で、吉田会長代行や他の役員も随時参加、さらに地域に住む会員も加わります。

また時には相談サポートに相談を寄せてこられた方も同席され、具体的な問題について行政にお願いすることもありました。

何故、行政訪問を?

神奈川県には市区町村だけで33か所あり、さらに区の行政単位、重症児の窓口として重要な役割を担う児童相談所、あるいはこれからの重症児者サポートでキーとなる基幹相談支援センターまで含めると、守る会としてアピールをしていかなければいけない窓口は優に100を超える数になります。

先ずは市町村の障害福祉窓口から始め、それを2年とか3年近くかけて全部まわり終えたら、次に重症児者の福祉に影響がある関連窓口を訪ね、そしてまた振出しに戻る、そんな終わりのない活動になります。

何故そんな気の遠くなるほどの時間とエネルギーをかけてやるのでしょうか。

それは、守る会の「もっとも弱いものをひとりももれなく守る」使命に直結する活動だからです。

多かれ少なかれ社会にその身をゆだねざるを得ない重い障害をもった人たちに代わって、行政あるいは福祉関連機関にお願いをする、それこそが北浦会長が始めた「守る会活動」の原点であったはずです。

また、これまでは国や県に要望書を出し、本部が厚労省に、支部が都道府県にお願いをしていけばよかったことも、平成24年の法改正で、市区町村の役割が増えたことにより、市区町村にたいして、地域に密着した、より具体的なお願いをすることが大変重要になってきました。

神奈川県の守る会が、相談サポートとともにこの行政訪問活動を最優先で取り組む理由がそこにあります。

これまでの訪問で感じたこと

まず、感謝したいことは、訪問を希望して断られたことが一度もないことです。

もちろん、1か月前くらいに電話でお願いし、さらに正式に要請状も出すのですが、どこでも課長さん以下複数のスタッフが出席、予め出しておいた質問にも丁寧に答えてくれます。

50年前に守る会の活動を開始した当時のエピソードからは想像もつかないほど、現在の行政機関が障害者福祉に力を注いでくれていることを実感します。

次に、私たちが一番懸念していた「地域社会での自立支援強化」というスローガンのもと、障害者福祉の主な窓口が県から市区町村に移され、その過程でサービスの低下や混乱が起きてはいないかということです。この点については、少なくともこれまで回ったところで大きな問題は生じていないようです。

ひとつだけあるとすれば、施設入所の斡旋に関して、これまでは児童相談所を中心にした県全体での調整機能が働いていたのが、自前の、あるいは近隣に施設を持たない市町村は入所希望のニーズに応えにくくなっていないだろうかということです。

例えば、相談サポート活動の中でも湘南や県央に住む方から入所希望の相談がありましたが、その希望を当該の市の窓口に伝えても、なかなか希望に応えられないという現実があります。

数の上ではマイナーである重症児者にとって究極の選択となる施設入所を保証するためには、どうしても狭い行政区画ではなく広域の施策が必要となります。

神奈川県全体の予算を付加する形で、例えば、湘南や県央に1か所ずつでも重症児者向け施設を作っていただくか、あるいは県が調整の中心となって自前の施設の無い市町村の住民にも斡旋の労をとる役割をはたしてほしいと思います。小さい行政単位のメリットが生かされているケースもあります。

神奈川県で唯一つの「村」である清川村を訪問した時に伺った話です。

人口3,100人の清川村には、重症児にあたる方が1人いらっしゃいますが、その方の医療ケアーが必要になり横浜療育園に短期入所した際、村に3名居る保健師の中の一人が付き添って行ってくださったとのこと。これは日頃から保健師の方がコンタクトし、かつ自在にサポートできる体制でなければできないことで、小さな行政単位のメリットがまさに生きたケースと言えましょう。我々訪問者の一人が「清川村に移住したくなった」と思わず漏らすほど、他にもきめが細かく暖かみのあるサービスがされていたのです。

絶え間のないアピールとともに、感謝の気持ちも

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自分から社会に発信することが難しい重症児者に代わって、生きていくうえで必要なことをお願いしていくことは絶えずしていかなければなりません。一度願いがかなったからと言って、社会の制度や重点施策は常に変わっていくもので、その変化の中で、自分たちの存在をアピールし続けないと、いつのまにか埋没してしまうかもしれません。

そのような意識で訴え続ける一方で、もし自分が重症児者本人なら「感謝の気持ちも伝えたい」と思うでしょう。

私たちの訴えに忙しい時間を割いてくれ、できるだけのことをしようとしてくれている障害福祉を担う方たちに、面談の最後には「ありがとうございました」と必ずお礼を言います。それが重症児者の気持ちを代弁することにもなるだろうと考えるからです。 

皆さんもぜひお付き合いください

神奈川県守る会として行政訪問をする際に、そこの市町村に住む方がお一人でも同席していただくと、行政としても対応に熱が入ります。

会員名簿で住所がわかる方には、お住まいの市町村を訪問する際にお声をかけますので、もし都合がつけばぜひお付き合いくださるようにお願いいたします。

 

 

第18回学習会 当会アドバイザー 渡部和哉(社会福祉士)

DSCF4410 (1)11月1日(土)に、かながわ県民センターにて第18回学習会が行われました。

ーマは、「親無き後の法律問題」「あんしんノートの説明会」の二本立てで、70名を超える会員の皆様にお集まり頂きました。

 

DSCF4412午前の部では、町川智康弁護士による「相続に関する基礎知識」「遺言の書き方」「成年後見」「信託契約」等、具体的な事例を用いながら、親無き後の法律問題についてわかりやすく解説をして下さいました。

 

 

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後の部では、「あんしんノート」の書き方について、誠に僭越ながらわたくし渡部和哉が説明をさせて頂きました。久しぶりに人前で話して緊張しましたが、説明会終了後に皆さんから「わかりやすかったよ」と声をかけられ、とりあえずホッとしました。(笑)

 

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会場にいらっしゃった方は、皆真剣そのもの。今回のテーマに対する関心の高さが伺えました。

 

 

 

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学習会終了時に、サプライズで伊藤光子会長から「感謝状」を頂きました。ありがとうございました。

また皆様のお役に立てるよう、守る会の事も頑張りたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

第48回(平成26年度)総会・学習会 アドバイザー 渡部和哉(社会福祉士)

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 去る5月10日(土)に、第48回総会が開かれ、平成25年度の活動報告および会計報告、 平成26年度の役員選出、活動計画、予算などが議決されました。

今年も来賓として、以下の方々がご出席されました。お忙しい所、誠にありがとうございました。

神奈川県保健福祉局福祉部障害指導課課長 中元春一様

横浜市こども青少年局こども福祉保健部障害児福祉保健局課長 佐藤裕子様

川崎市市民・こども局こども本部こども支援部こども福祉課課長 北谷尚也様

川崎市健康福祉局障害保健福祉部障害計画課係長 竹原秀和様

相模原市健康福祉局福祉部障害政策課課長 河崎利之様

全国重症心身障害児(者)を守る会関東・甲信越ブロック副ブロック長 雨宮孝久様

埼玉県重症心身障害児(者)を守る会副会長 中下妙子様

特定非営利法人地域ケアさぽーと研究所理事 下川和洋様

特定非営利法人フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会理事長 山田章弘様

 また午後の学習会では中邑賢龍先生の「重い障害のある人とのコミュニケーション」 の講演があり、守る会の会員のみならず、特別支援学校の先生や、多くの施設職員が先生の ご講演を興味深く聞いていました。

中邑賢龍先生の紹介

P1010464伊藤光子会長が「東大の教授ということを忘れるさせるくらい気さくで良い先生」と紹介  「講演を聞いて一発でファンになった」と冒頭で説明する。

中邑賢龍先生

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「私は常識が無いだけ…」と謙遜する中邑先生 。ユーモアをたっぷり交えながら語られる先生に、会場にいた参加者はすぐに先生の虜になっていました。(笑)

重い障害者とのコミュニケーションのポイントについて

P1010465相手の意思を正しく読み取るためには、テクニックとテクノロジーの二つの技術を高める必要があると中邑先生は力説する。

講演中は常識を覆すような発言を連発

P1010469とにかく講義内容が斬新で面白い。「障害者は弱い立場ではなく、今は明るく楽しく自信を持って生きていく時代である」と目を輝かせながら熱く語る先生の姿に、参加者は全員感動していました。私も先生の講演を聞いて、目から鱗が落ちる思いをしましたし、障害児者に対する 思い・考え方が進化した気がしました。

 中邑先生、大変貴重なご講演をありがとうございました。 またお会いできる日を楽しみにしています。  

2013年夏季療育キャンプ  ボランティア兼報告者 渡部和哉

8/23(金)~25日(日)の三日間、川崎市重症心身障害児(者)を守る会「夏季療育キャンプ」が、川崎市青少年の家で行われました。

今年も、花火やプール、楽器遊びやムーブメントなどイベントが盛りだくさんで、参加者の皆様と楽しい時間を過ごす事ができました。

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あまりにも参加者の皆様、ボランティアの皆様が良い表情で写っているので、写真をたくさん掲載してしまいました。(笑)

このような素敵な笑顔に包まれていると、もう何も説明はいりませんね。主催者側とゲストである参加者との間には、心温かい人間関係が成立しています。

来年も皆で楽しめるといいですね。3日間、本当にありがとうございました。

 

平成24年度学習会「変わりゆく制度の中で」  サービスプロバイダー 渡部和哉

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去る平成24年5月1日(火)に、相模原療育園で学習会が行われました。

学習会のテーマは「変わりゆく制度の中で」というタイトルで、それぞれの立場から重症心身障害児(者)を取り巻くサービスはどのようになっているのか、そして今後はどのような方向に進んでいくのか、貴重なお話を聞くことが出来ました。講師の方々は下記の通りです。

1. 制度・法律の立場から 宇佐美岩夫氏(全国守る会事務局長)

2. 在宅者の親の立場から 岩城節子氏(東京都守る会会長)

3. 入所者の親の立場から 伊藤光子氏(神奈川県守る会会長) ←ビデオで公開中

4. 施設運営の立場から  細田のぞみ氏(相模原療育園施設長)

どの講師も、とてもわかりやすい説明と熱意のこもったお話で、私自身、心の琴線に触れる内容でした。

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講師の先生方、本当にありがとうございました。