神奈川県重症心身障害児(者)を守る会

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神奈川支部 : 伊藤 光子




会長挨拶

~最も弱いものをひとりもれなく守る~    伊藤 光子

CEO
   伊藤 光子

当会は、昭和41年、重症心身障害児(者)の「いのち」と「人権」と「生活」を守るために、県下約2,500人と推計されます保護者のうち、活動が可能な250人が立ち上がって結成し、全国重症心身障害児(者)を守る会(昭和39年発足)の支部としても参画して参りました。

 私たちは「最も弱いものをひとりももれなく守る」という理念のもとに、重症児者の現在の療育の向上を図り、親亡き後も心豊かに生きていけるような社会環境の整備を促進し、かつ、親たちの人生も絶望に陥らないように心を安定させることを目指して、ともに学習し、助け合うなどして、自己啓発に励みつつ、重症児者及びその親の実情と要望を社会に訴え、その共感と支援を得るための社会運動を展開しております。

 草創期は「終生社会の役に立つ見込みが全くない人たちのために国民の血税は使えない!」という声さえ聞かれるような厳しい社会的な背景の中にあって、この運動は困難を極めましたが、やがて、社会の理解も進み、国や県からも認められるようになりまして、例えば、国立療養所重症児病棟の創設、児者一貫制度・重症児者施設・在宅児者の短期入所及び通園制度などの法制化、障害者自立支援法の制定などが次々に推進されました。これらの殆どが、私たち守る会の運動による後押しあっての成果であります。加えて、守る会の運動そのものに対しても公的な助成が戴けるまでに至りました。

 その後も、さまざまな法改正や政権交代などがありまして、措置制度から契約制度への移行、応能負担から応益負担への転換、後見制度や市町村を単位とする自立支援制度の導入などの変革が加えられ、今もなお、新たに制定されました障害者総合支援法のもとで、さらなる検討が続けられています。

 そこで、私たちも、もう一度「最も弱いものをひとりももれなく守る」という守る会の原点に立ち返りまして、今後、さらに、下記のような二つの自助努力の目標を目指します。
 第一に、自らの重い障害や、重心児者を抱えて困っている人や悩んでいる人のために「相談」の窓口を開き、必要な「支援」の手を差し伸べることです。
 第二に、自らの重い障害や、人権侵害などのために、困っていても悩んでいても相談に来ることができない人に対しても、何とかして必要な「相談」及び「支援」の手を差し伸べることです。

 そのためには、例えば「NPO」を立ち上げて、その中に、福祉、法曹、医療等を一体化した社会的な「仕組み」を作り、各地に「出先機関」を設け、そこには、相談や支援を「ワンストップ」で、しかも、「アウトリーチ」によっても提供することができるような知識及び能力を持つ「専門員」(サービス・プロバイダー)が即応の態勢に待機していて、必要に即応して活動するという有力な方策があります。

 しかし、それは、途方もない人材と原資とを要する仕事でありまして、守る会だけでは到底叶うものではありません。これより先、このような活動は、各市町村、児童相談所、社会福祉協議会、既存のNPOや民間の様々な団体においても、すでに試みられていますが、未だ、緒に就いたばかりであります。加えて、障害児者全体の中に占める重症児者の絶対数が少なく、かつ、重い障害の内容が千差万別でありますために、この先も、きめ細かい対応は期待出来そうにありません。

そこで、取り敢えずは、重症心身障害児(者)及びその親が抱える様々な困難な事案の解決を促進するために「守る会自身で出来ること」を手始めとして積極的に尽力することから出発しますと同時に、県下の心ある方々や関係諸機関にも呼びかけまして、このような地域福祉の施策の有力な一翼を担いつつ、地域の先導役を果たして行くことを目論んでおります。